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きたぐらし通信

きたぐらし通信は、北海道旭川市に住むデザイナーmeiが,北海道の魅力や日々の暮らし、アートやデザインについて書いていく不定期ブログです。 書いて欲しい場所、内容などリクエストありましたらメッセージにてご連絡ください!

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荒井良二原画展 atギャラリープルプル トークイベントに行って来たよ

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旭川のギャラリー「ギャラリープルプル」にて開催中の荒井良二さん原画展。

あべ弘士さんと荒井さんのトークイベントがあるということで、早々に予約して行ってみました。
予約も1日で埋まってしまったらしく、会場は超満員で暑かった!

 f:id:mei082:20170514111343j:image開演ギリギリに入ったので後ろの席。あつい〜

 

今回の展示は「あさになったのでまどをあけますよ」「きょうはそらにまるいつき」の原画展示がメインでした。

 

朝と夜の風景を題材にした両極端な2作品ですが
個人的には、わりとショッキングな作品なのでした。
いままでの荒井さんの絵のイメージとは、ちょっと違った2作品だったからです。

学生時代にイラストの勉強をしている時、
全部の色や線に意味を求めてしまって、怖くて何も描けなくなった時期があったのですが
そのときに救ってくれた作家さんが、デュシャン・カーライと荒井良二さんでした。

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大事にしてるふたりの作家さんの作品集


ふたりとも色の使い方が独特な作家さんで
とくに荒井さんの絵は、空間をぶち破るような自由な構図のなかで
重なった色や線から、目に見えない感覚(においとか、温度とか、うれしいかなしいとか)を感じて
「ああ、こう描けば良いんだ」ってすごく救われたのを覚えています。
【目に見えないものを描く】ということを教わった作家さんです。

だけど今回の2作品は、風景画。
いろんな土地の風景が丁寧に描かれていて、細い筆で小さなところまで描き込みがされていました。描かないことで表現をする作家さんというイメージが強かったので、こんなに丁寧に描き込みされているなんて…!!とショックだったんです。

トークの中でもその話は出て、あべさんも「『荒井さん』っぽくないよね」とおっしゃっていました。
その理由は、絵本を描くことになった過程を知らなかったからでした。

 

「あさになったのでまどをあけますよ」は東日本大震災の直後に描かれたもので、被災者とのワークショップを通してつくられたそうです。
夜が来るのが怖い子どもたちのために、色んな地域の朝を繋げて、ずっと朝が続く絵本にしたそう。
普段あまり意識することが無かった、地元の東北の風景をよく見て、そこからインスピレーションを受けて描いた絵も多いようです。

絵を見たときに、「たのしい!わー!」みたいな感覚じゃなくて、しみじみと落ち着いた雰囲気を感じたのはそのせいなんだと納得しました。

「あさがきたのでまどをあけますよ」の次に描かれた「きょうはそらにまるいつき」も、同様に穏やかな月の風景が続く作品になっています。

どちらも読んでいて優しい気持ちになれる絵本です。

個人的に荒井さんの描く夜の絵が大好きなので「きょうはそらに〜」のほうがお気に入りです。

「ごほうびのような おつきさま」という言葉が心に残ります。

 

トーク内容に戻りますが、
荒井さんとあべさんは一緒に旅行されるほど交流が深いそうで(知らなかった!)
始終リラックスムードで話が進みました。
「たいようオルガン」「オツベルと象」は作家仲間とメキシコに旅行に行った直後に描かれたものだとか(たしかに南国の風を感じる作品ですね)

ふたりともスポーツ好きなので、スポーツの話とか。

絵を描くときの環境の話とか。

なかでも熱が入っていたのは「山形ビエンナーレ」の話。


「ビエンにナーレ」とかふざけて言ってましたけど笑
市から支援をもらっていないという話に驚き。
そのかわり自分たちで知恵を絞りあって、できることをやっていくとおっしゃっていました。

「みんなでつくっていく」という感覚は、その地域に芸術の文化を呼び込むだけじゃなくて、そこに関わるひとたちに文化を育てていくきもちを根付かせてくれます。

どうしても大きなところに協力をあおぐと、入場者や利益で数字を出さないといけなくなってしまいがちですが
お祭りってそういう即効性のあるものではないと思うので
例えば小さい頃に芸術祭を体験した子どもが大きくなってボランティア活動に参加してくれたり
ボランティアスタッフが独立してお店やパブリックスペースを管理する立場になったときに会場として協力してくれたりとか
何年もかけて育てていくものだと言う話は私もとても共感しました。

それは札幌芸術祭に参加した時も強く感じたし、
旭川でもやっていきたいことだなと思っています。

ちなみにトーク中に荒井さんは買物公園通りをすごく褒めていました。
緑道中心に各店舗に協力してもらって、アートストリートみたいなものが出来たら面白いなぁ…と妄想が膨らみます。一緒に聞きにいった旦那も興味津々。

用事があって懇談会には参加できませんでしたが
とても楽しい時間を過ごせました!

 

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トーク終了後はご近所のコンテナさんへ避難。すずし〜

 

荒井さん、遠いところまでわざわざ来てくださって感謝です。
そしてかわうそ倶楽部の皆さんどうもありがとうございました!
ギャラリープルプルだいすきです。

 

https://www.instagram.com/p/BUBqmf7AQu5/

玄関には「あらしのよるに」のメイさんガブさん。
マンガにっきのモデルにさせてもらっているので親近感が湧きます。笑

 

そういえば今回の絵は、下地に金色を全面使っているという話を聞きました。
その話も詳しく聞きたかったですが質問時間がなくて聞けず…。
私も学生時代からずっと黄色を全面に下地に使うやりかたで描いて来たので、なんか嬉しかったです。金色は使ったこと無いからまねしてみようかな。

 

展示は5/27まで。まだ行ってない人はぜひ〜〜。
ボリューム満点ですよ!